薬剤師の将来が不安です。への回答

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将来不安な薬剤師 スズキくん「薬剤師って、将来大丈夫なん?」

AIやITの技術によって、世の中ではいろんな変化が起きていますね。
これから5Gが始まり、ブロックチェーンも実装されたら、かなり世の中が変わってくること間違いなし。

でもそんな中で「薬剤師の仕事はどうなるんだろう」と不安になるのも無理はありません。

この記事ではそんな不安は要らないよーってことをお伝えしていきます。

  • 将来を不安に感じる薬剤師
  • 薬学部を志望している学生

淘汰されていくのは必然。必ずそうなるでしょう。
なぜなら、
IT技術、AIの進歩などによって、機械的に判断できることはそちらに任せるほうが断然効率的、合理的だから。

事実として、今の日本は人口の減少の局面に来ており、高齢化かつ働き手の減少という状態です。
なんでも人手で解決するのはをもはや無理がある状況になってきています。

それでも僕はまだまだ薬剤師になる価値はあると思っています。

理由は以下の通りです。

  1. まだまだAI化できない仕事だから
  2. 国家資格であり、国に守られている職業だから
  3. 一般人の薬に対する不安は案外大きいから
  4. 医師の業務負担軽減は長年のテーマとしてあり、その過程で薬剤師に期待される部分は多いから
  5. 機械化は多額の資金が必要だから

薬剤師の将来はまだ大丈夫な理由

では順に見ていきましょう。

理由1:まだまだAI化できない仕事だから

「AIによってなくなる仕事」という話題が少し前にとても流行りました。
きっとどこかで目にしたことがあると思います。
原文はこちらです。
THE FUTURE OF EMPLOYMENT (雇用の未来)

この論文の中で著者は10年後、20年後になくなる仕事、消える職業というのを試算して702業種ランキングにして発表しています。

この記事を読んで「薬剤師はどうなるのか?」 と心配になった人も多かったと思います。
しかしご安心を。
薬剤師がとって変わられる可能性は1%となっていました。

でもこれ、ちょっと注意が必要です。

なぜなら、海外の薬剤師事情は日本とは全く違うからです。

世界中の薬剤師を知っているわけではありませんが、
国によっては薬剤師の地位はかなり高く、博士課程が必須だったり、処方設計して投薬したり、予防接種もできたりします。

一方、日本はどうでしょう?

偏差値50ない大学もあり、ただ薬を渡しておしまいな薬局がとても多いですね。
患者さんがわもそんなに薬剤師に期待していないような空気があります。
ただ薬くれればいいから〜みたいな。

ぼくはこういう薬剤師、薬剤師業務はどんどんITで変えていってしまえばいいと考えてます。
そっちの方が効率的だし、安全だから。
そう言った意味では日本の薬剤師はどんどん淘汰されていくでしょう。

この話はまた後述します。

理由2:薬剤師は国家資格で、国に守られている職業だから

薬剤師は国家資格です。
国家資格ということは、資格の発行元は国ですね。ちなみに薬剤師免許証にも合格時の厚生労働大臣の名前が載ってきます。

薬剤師法という法律もあり、この中で、薬剤師にしかできない行為というのが定められています。
これによって、資格のない者が勝手に薬剤師の仕事をできないようになっています。
看護師だから、登録販売者だからと言って許されるわけではないんです。
薬剤師の仕事というのはこうして法律によって守られているわけですよ。

なので、薬剤師という職業を無くそうとすると、この法律を変える必要があり、
そのためには国会を通すなど所定の手続きが必要になります。

で、

そんな面倒なこと、政治家がやろうと思いますかね。
そこによっぽどのメリットがあるか、
相当強い世論がないとそこまではやれないだろうと思います。
もっと他に議論するべきことがあるだろって話です。

もちろん、未来に何が起こるかなんてわからないですけど、
今後50年くらいは残り続ける職業だろうと思います。

理由3:一般人の薬に対する不安は案外大きいから

これは現場に立っていて肌感覚として感じることです。

ぼくら医療人は、医師でも看護師でもある程度は薬について勉強しています。
また、日頃の業務の中で薬に触れるので、ある種「慣れ」がついてきます。
そうなると、薬に対する意識が低くなるというか、
日頃患者さんを見ていて、副作用とか起こることがあまりないので、
「そんなに何も起こらないだろう」と思ってきてしまう。「まぁ大丈夫だろう」と。

しかし一方で、一般の方はどうでしょう。
ほとんどの方は薬に対して知識はないし、ましてや「慣れ」というのはないですよね。

薬局に来て、初めてみる薬ばかりなわけです。
人は、初めて見たもの、見慣れないものに対しては不安に感じます。
だから、出された薬を訝しげにみる人が少なくないです。

でもその不安に感じる薬を飲みなさいと言われるわけです。

どうですか? 飲めますか?

例えば、全く知らない外国に行って、言葉もわからず、レストランで見たこともない料理を出されたら、
食べるのに勇気振り絞らないといけないですよね。

じゃぁ一般の方は初めて見た薬をどうして飲めるのでしょうか。
それは、目の前の人が薬剤師であり、少なくとも自分より薬に詳しい人であって、
その人が大丈夫だと言って渡してくれる。だから知らない薬も飲めるのです。

信頼できる人間からもらえる薬だから、知らない薬も飲める。

あなたが資格を持って、薬を渡してあげるだけで、相手の不安を取り除くことができるのです。
ここに薬剤師資格の存在意義が一つあり、まだまだここは機械化、IT化してどうなるってこともない部分です。
まだまだ人間が時代に追いついていないのでしょう。

理由4:医師の業務負担軽減は長年のテーマとしてあり、その過程で薬剤師に期待される部分は多いから

薬剤師は、医師・歯科医師と並んで三師の1つです。
修業年数も2006年入学生から6年間になり、医学部と同じ年数になりました。
それには、薬剤師が医療の中でさらに重要な位置を占めるように国から期待されているからに他なりません。

また、医学部教育も変化し、過去のワンマンな医療からチーム医療の推進へと変わってきています。
そのおかげで、「薬のことは薬剤師に」という流れがすごく強いです。
開業医の先生でも、自分の専門以外の薬については詳しくない場合が多いので、
門前薬局から問い合わせの電話がたまにあります。

病院勤務時代には、特に若手の医師から薬について何度も相談を受けましたし、
こちらから提案もしたりしていました。
またぼくが所属していた緩和医療チームでは、薬剤師が痛みの評価から処方設計までやらせてもらっていました。(病院や医師によってかなり差はあると思います)

さらには、同じ処方箋を何回か使えるリフィル制度も今後の検討事項として上がっていますので、
薬剤師の活躍の場はもっと多くなっていくんだろうと思います。

決して縮小傾向にはありません。

理由5:機械化は多額の資金が必要だから

これはちょっとした理由かもしれませんが、経営的な面からの考察です。

現実的なことを言うと、機械化には多額の投資が必要になります。
規模にもよりますが、数百万、数千万かかったりします。

全国に約6万店もの薬局がありますが、その8割近くは個人が経営する小規模な店舗です。
そんな小規模な店舗にそこまで投資する余裕などありません。
調剤報酬も薬価もどんどん減らされていく一方なので、ぼろ儲けできるような業態ではないです。

上場しているような大手調剤薬局であればそう言った投資はすると思いますが、
それによって、薬剤師が余計な業務から解放されて、より専門的な仕事に専念できるようにするために
行う投資なので、一部機械化されても薬剤師の需要は変わらないはずです。

薬剤師の将来を変えていくために努力が必要

さて、ここまで「薬剤師がまだまだやっていけるよ」って話をしてきました。

ここからは「それでも努力して変わっていかないとダメだよ」って話を少しだけします。

なんでもそうですが、環境の変化に応じて自身が変わっていかなければ破滅の道へと繋がります。
自然界ではそう言った外部環境の変化に対応して変化できた生物だけが生き残ります。
これは薬剤師も同様で、やはり変化に合わせて、変わっていかなければなりません。

もうすでに大きな流れとして、2点あります。
病院:全領域カバーするジェネラリスト → 専門薬剤師
薬局:門前薬局 → 面調剤、在宅医療(地域医療への貢献)

また、予防医療への参画もあります。
国が健康サポート薬局の制度を作っていることからもわかるように、
医療費抑制のために予防対策として薬局インフラを利用したいのです。
予防医療はまだまだ始まったばかりなので、世間一般にはあまり浸透していません。

しかし、予防医療は今後必ず伸びる分野なので、今から参加してノウハウを蓄積しておくのはかなり有効です。

さていかがだったでしょうか。
少しでも、薬剤師の未来はまだイケるなって思ってもらえたら、
それほど嬉しいことはありません。

最後に、参考になった本を紹介しておきます。